懸垂バーの取り付け方完全ガイド

懸垂バーの取り付け
懸垂バーの取り付け方完全ガイド

1.懸垂バーの選び方と取り付けに必要な道具

懸垂バーの種類と特徴の紹介

懸垂バーは大きく分けると3種類に分かれます。

  1. 天井、梁下取り付け用
  2. 壁付け、梁側面取り付け用
  3. 壁間、柱間取り付け用

1.天井、梁下取り付け用

天井に取り付けた懸垂バー
天井に取り付けた懸垂バー

天井用は天井に取り付けたものを天井用と言います。

しかし、下地が何もない天井には懸垂バーを取り付けることは出来ません。

この写真の場合にも天井裏には梁などのしっかりとした構造材が入っています。

梁の下に取り付けた懸垂バー
梁下に取り付けた懸垂バー

梁下用は構造材などのしっかりとした梁の下に取り付けた懸垂バーのことを言います。

この取り付け方がいちばん簡単です。

懸垂バーのお取り付けをお考えの場合には、しっかりとした梁が見えた場所が家の中にないかを最初に探してみましょう。

基本的には構造材レベルの梁へのお取り付けを推奨しています。

ない場合にはそれと同等もしくは以上の下地の設置を大工さんにご相談されてください。

天井材がある所には、その裏にしっかりとした梁を設置してください。

空洞がある場合には隙間を木で埋めてください。

懸垂バー本体よりも実は下地が重要です。

2.壁付け、梁側面取り付け用

壁付けで取り付けた懸垂バー
壁付けで取り付けた懸垂バー

壁付け用は壁に取り付けた懸垂バーのことを言います。

天井用と同じで表には見えていない形で壁の中にはしっかりとした下地が入っています。

大きな開口の上には大きな梁が通っている場合が多いので設置場所としてはそういった所になる場合が多いです。

梁の側面に取り付けた懸垂バー
梁の側面に取り付けた懸垂バー

梁側面用は見えた梁の横面に取り付けた懸垂バーのことを言います。

下地となる梁が見えているので取り付けも比較的楽だと思います。

バーの壁からの離れが短い時には良いですが、例えば300mmなどバーを出して取付ける時には下地もそれなりに強固なものが必要となります。

3.壁間、柱間取り付け用

壁と壁の間に取り付けた
壁間に取り付けた懸垂バー

壁間用は壁と壁の間に取り付けた懸垂バーのことです。

当然壁の裏側に下地が入っていることが取り付けの条件となります。

懸垂バーの幅は±20mmの調整が出来ますので、現場での多少の寸法誤差にも対応出来ます。

柱と柱の間に取り付けた懸垂バー
柱と柱の間に取り付けた懸垂バー

これは壁間のように見えますが丁度コーナー部に柱が下地として入っていますので柱間でのお取り付けということになります。

このように壁のコーナーとなる部分には柱が必ず入っていますので、こういった箇所もお取り付けの候補となります。

お取り付けに必要な道具と材料のリスト

  1. 懸垂バー
  2. 電動インパクトドライバー
  3. 六角ソケット
  4. 木工用のキリ(6~7mm)
  5. マスキングテープ
  6. スケール
  7. 差し金

1.懸垂バー

天井、梁下取り付け用懸垂バー
天井、梁下取り付け用
壁付け、梁側面取り付け用懸垂バー
壁付け、梁側面取り付け用
壁間、柱間取り付け用懸垂バー
壁間、柱間取り付け用

基本的にはどのタイプの懸垂バーもコーチスクリューボルトでのお取り付けとなります。

2.電動インパクトドライバー

電動インパクトドライバーがあるととても便利です。お客様の中には「電動ドライバーはあります」と言われる方がいらっしゃいますが、普通の電動ドライバーはインパクト機能がなく叩かないのでパワーがありません。電動インパクトドライバーはDIYには必須のアイテムなので、ご家庭に1台置いておくと良いかもしれませんよ。このアマゾン限定の電動インパクトドライバーはハイコーキ(日立製)の商品で、質、性能ともに申し分ないです

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3.六角ソケット

六角ソケットはコーチスクリューボルトを締め付ける際に使用します。電動インパクトドライバーにワンタッチで装着ができるものを選んでください。サイズは六角対辺17mmです。

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4.木工用のキリ(6~7mm)

コーチスクリューボルトの下穴用のキリなのですが、最初6mmで開けて、どうしても締め付けるのがきつければ7ミリで開けて締め付けるというやり方でやった方が間違いないです。

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5.マスキングテープ

マスキングテープは壁に印を入れる際の下地として壁に貼ります。幅が狭いマスキングテープだと何枚も重ねないといけないので、使うなら幅広の方が少々ズレても大丈夫なので良いかと思います。ひとつ気を付けないといけないのが、いくら粘着力が弱いマスキングテープとは言え、勢いよく剥がしてしまうとクロスまで剥がれてしまう場合のありますのでその点だけはご注意ください。

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6.スケール

スケールは壁からの距離や床からの距離を出すものです。差し金などでは測れない、距離が長い時に使います。もし、5mくらいのものでお持ちのスケールがあるのであればそれで大丈夫だと思います。タジマのスケールは一流メーカーだけあって、作りもしっかりとしていて、テープの剛性が強いので測っている時も折れにくくとても使いやすいです。

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7.差し金

差し金は直角や水平に線を引くときに使います。長さは色々ありますが、今回のお取り付けで使用する差し金は50cmくらいがいちばん使いやすいかと思います。

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2.懸垂バーの取り付け場所の選び方

家庭での取り付け場所の選び方

1.必要なスペースの確認

懸垂バーの取り付けには、自由に身体を動かせるスペースが必要です。取り付けをする場所の広さを確認し、懸垂や関連のエクササイズを行うのに十分な空間があることを確保してください。

2.天井の高さ

懸垂バーの取り付けには天井の高さが重要です。一般的な懸垂バーの高さは、一般的な成人が手を伸ばしたときにバーに届く程度が望ましいです。天井の高さを測り、懸垂バーの取り付け場所を選ぶ際に考慮してください。

3.壁の強度

懸垂バーは壁に取り付けることもありますので、壁の強度を確認してください。懸垂バーにかかる重量や負荷に耐えられるような強度が必要です。必要に応じて、プロの建築家や構造エンジニアに相談して、壁の強度を確認しましょう。

4.安全性と利便性

懸垂バーは、利用する人が安全に使用できる場所に取り付ける必要があります。取り付け場所が床や壁との距離を確保していること、他の家具や障害物との干渉がないことを確認してください。また、懸垂バーを使用する際に周りに余裕があり、身体を自由に動かせる状態であることも重要です。

5.心地よい環境

懸垂バーを取り付けする場所は、エクササイズを行う際に心地よい環境であることが望ましいです。十分な照明があること、換気が良いこと、鏡やマットなどのエクササイズ用具を置くスペースがあると便利です。

3.懸垂バーの取り付け手順

お取り付けの手順
お取り付けの手順

1.取り付け前の準備

『取り付けに必要な道具と材料のリスト』でご紹介したものをご準備ください。

2.位置決め

  • 懸垂バーを取り付けるにあたっていちばん重要な作業となります。取り付けるにあたって下地は入っているか、下地の強度は大丈夫なのかというのをきちんと確認してからお取り付けを行ってください。
  • 穴の印を入れる位置(広め)にマスキングテープを貼ります。
  • スケールや差し金を使って取り付けるための基準となる線をマスキングの上に入れます。
  • 懸垂バーを仮当てして、穴の位置をマジックや鉛筆で印をいれます。

3.下穴開け

  • マスキングに印を入れた穴の中心点を出します。
  • マスキングテープの上から下穴(6mm~)を開けます。
  • 全ての穴を開け終わったらマスキングテープをはがします。

4.取り付け

  • 懸垂バーを開けた穴の位置に合わせてから、コーチスクリューボルトを穴に入れて軽く締めます。
  • 全部の穴にコーチスクリューボルトが入ったら、ボルトの全長の9割程度を締め付けます。
  • 穴がズレているなどの問題がなければそのまま全部締め付けてください。
  • 全てのコーチスクリューボルトを締め付けて完成です。
  • コーチスクリューボルトの緩みがないのを確認してください。

4.懸垂バーの耐荷重について

懸垂バーの耐荷重
懸垂バーの耐荷重

一般的な目安としてコーチスクリューボルトの引き抜き耐力は以下のようになります。

コーチスクリューボルトの径が9mmx長さが75mmを比重が0.4の杉材に固定をした時の引き抜き耐力は約800kg。

これは1本の場合なので、例えば両側で8本留めの場合は、単純に6.4tということになります。

注!タッピングビスやコーチスクリューボルトの引き抜き耐力は、使用される具体的なビスの種類、サイズ、材料、設置条件によって異なります。以下に一般的な目安を示しますが、これらは一般的なケースでの推定値ですので、具体的な状況によって異なる可能性があります。

5.懸垂バーの使用上の注意

使用上の注意
懸垂バーの使用上の注意
  • ウォーミングアップとストレッチ
    • 懸垂バーの前に適切なウォーミングアップを行い、関連する筋肉を準備しましょう。また、懸垂バーのエクササイズ前後にストレッチを行い、筋肉の柔軟性を保ちましょう。
  • 正しいフォームと姿勢
    • 懸垂バーのエクササイズを行う際には、正しいフォームと姿勢を維持することが重要です。背筋を伸ばし、肩を下げ、体を安定させましょう。背中や肩に無理な負担をかけないように注意しましょう。
  • 徐々に負荷を増やす
    • 初めての場合や体力が低い場合は、徐々に負荷を増やしていきましょう。無理な負荷をかけるとケガのリスクが高まりますので、自分の体力や能力に合わせたトレーニングを行いましょう。
  • 絶対に無理をしない
    • 自分の体力や能力を正しく評価し、無理をしないようにしましょう。無理な負荷や過度なトレーニングは、ケガや筋肉の疲労を引き起こす可能性があります。自分のペースでトレーニングを行いましょう。