デザイン性で選ぶスチール・ステンレス手すり
デザイン性で選ぶスチール・ステンレス手すりとは。空間の印象を左右する「手すり」は、安全性だけでなく、まずインテリアとしてのデザイン性も重視されるアイテムです。たとえばスチールやステンレスを使った手すりは、洗練された見た目と優れた耐久性を併せ持ち、住宅や店舗、公共施設などで幅広く採用されています。さらに素材の特性を活かした細やかなデザイン調整も可能なため、お好みに合わせた空間演出が叶います。そのため機能性と美しさを両立させたい方にとって、非常におすすめの選択肢です。

目次 |
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1.手すりとは?用途と種類の基本解説 2.スチール手すりの特徴と選び方 3.ステンレス手すりの魅力と活用例 4.ロートアイアン調手すりのデザイン性 5.手すり施工例フォトギャラリー 6.よくある手すりの質問と答え |

スチールやステンレスの手すりって、材料が細いけどグラグラ揺れないのかな?

ご心配ありません。
うちではデザイン重視で製作をしているので細い材料を使うことが多いけど、意外と見た目よりもしっかりとしているものなんですよ。
ただ、経験の少ない鉄工所だと、不安から安全を求めすぎてガッチリとしたゴツイ手すりになる可能性がありますので、経験豊富な鉄工所を選ぶのが間違いないかと思います。
スチール? アイアン? ロートアイアン? どれが正しいの?
この3つすべてを使い分けている方はおそらくいないと思いますが、あくまで私なりの解釈です。もし正確に知りたい方は、ぜひGoogleなどでお調べいただければ幸いです。
まず、スチールとアイアンは基本的に同義語と考えて差し支えありません。したがって、どちらかお好きな表現をお使いいただいて問題ありません。
一方で、ロートアイアンはまったく異なるもので、昔ながらの製法で作られる鉄製品を指します。たとえば、飴細工のように美しく曲がった鉄製デザインなどがそれにあたります。
また、仕上げ方法にも違いがあり、一般的には「蜜蝋(ミツロウ)」というロウを防錆材として塗る技法が用いられると聞いています。
ちなみに、スチール・ステンレス手摺のサイトに掲載している施工例の中にも「ロートアイアン」がありますが、実際には本来の製法ではないため、「ロートアイアン調」と表記させていただいています。
1.手すりとは?用途と種類の基本解説
英語では「Handrail(ハンドレール)」と呼ばれ、一般的に人が歩行時に手を添えて支えるため、あるいは落下を防止するために設置される設備です。たとえば、設置場所は建物内の通路をはじめ、浴室やトイレ、さらには船・橋・電車などの公共機関まで多岐にわたります。
もちろん、手摺の取付に関しては一定のルールが設けられています。とはいえ、そのすべてが明確というわけではなく、あいまいな部分や人によって解釈が異なる点も存在するため、ときには対応に迷う場面もあるのが実情です。
2.スチール手すりの特徴と選び方
スチール手すりの主な材料には、「フラットバー(FB)」「丸パイプ」「角パイプ」「丸鋼」といった鉄材の4種類があります。さらに、デザインによってはワイヤーメッシュやステンレス製のワイヤーを組み合わせるケースも見受けられます。
ただし、デザインを重視すると、どうしても材料が細くなりがちです。それでも、私たちは豊富な経験と実績に基づき、強度と美しさを両立させるバランスのよい材料選定を行っています。
加えて、仕上げ方法についても用途や設置環境に応じて使い分けており、メラミン焼付塗装・溶融亜鉛メッキ・ウレタン塗装などに対応しています。
スチール手すりのメリット
スチールの手すりには、素材特有の優れた特性が数多くあります。まず、その代表的なメリットとして挙げられるのが「高い強度」と「自由度の高いデザイン性」です。たとえば、細くシャープな見た目を維持しつつも十分な耐久性を確保できる点は、スチールならではの魅力といえるでしょう。
さらに、加工のしやすさからオリジナルデザインの実現が可能で、住宅や商業施設、公共空間など、さまざまなシーンに調和する手すりを製作できます。
このように、スチールの手すりは機能性と意匠性を両立できる素材として、多くの現場で採用されています。
耐久性が高くてメンテナンスが簡単
スチール製の手すりは、鉄を用いることでまず高い耐久性と優れた安全性を実現しています。たとえば、細く繊細なデザインであっても、折れたり曲がったりするリスクが少なく、安心してご使用いただけます。そのうえ、デザインの自由度も高く、空間に合わせた多様なスタイルに対応可能です。
さらに、屋内での使用においては、錆びにくく、お手入れがしやすいという特長もあります。このように、スチール製の手すりは、機能性と美しさの両方を兼ね備えた選択肢として、住空間の質を高める要素となります。
空間が広く感じる
一般的に、手すりの部分が壁で仕切られていると、奥行きが見えづらくなり、お部屋や階段が実際よりも狭く感じられることがあります。しかし、スチール手すりであれば壁の代わりに開放的なデザインが可能なため、空間全体が広く感じられるというメリットがあります。そのため、圧迫感を軽減し、よりゆとりのある印象を与えることができます。
加えて、壁がないことで光の通り道が確保されるため、自然光が階段部分にも届きやすくなります。これにより、階段やその周辺が明るくなり、電気に頼らずに済む場面も増えるでしょう。また、明るさを確保することは、転倒などの事故防止にもつながる重要な要素です。
つまり、スチール手すりは、開放感・明るさ・安全性の3つを兼ね備えた、非常にバランスの取れた選択肢といえるでしょう。
加工性の良さでデザインの自由度が高い
スチール手すりの最大の特長は、なんといってもその卓越した加工性にあります。このため、細やかな意匠を施すことが可能となり、結果として独自性のあるデザインが実現できます。もちろん、シンプルで清潔感のあるスタイルも魅力的ですが、一方でアクセントを加えたデザインにすることで、手すり自体が空間の“アートピース”となり、空間全体に心地よい雰囲気を演出します。
さらに、スチール手すりは好みのカラーに塗装することも可能です。この柔軟性により、インテリアや建物全体のイメージに合った色調に仕上げることができ、そのうえ空間に調和をもたらす重要な要素としても機能します。カラーパレットの選び方次第で、手すりは主役にも引き立て役にもなれるのです。
加えて、美的要素と実用性を高次元で融合したスチール手すりは、空間に独自の魅力を注ぎ、結果的に暖かく、居心地の良い空間づくりに大きく貢献します。
スチール手すりの製作写真
※PCの方は画像クリックで写真の手すりが拡大出来ます。
3.ステンレス手すりの魅力と活用例
ステンレス手すりについて
ステンレスの手すりは、その特性から広く利用される手すりの素材の一つです。以下に、ステンレスの手すりに関する特徴や利点をいくつか挙げてみましょう:
- 耐久性: ステンレス鋼は耐久性があり、錆びにくい性質があります。これにより、屋内または屋外の環境においても手すりが長期間美観を保ちます。
- 低メンテナンス: ステンレスは錆びにくく、腐食しにくいため、手入れが比較的簡単です。つまり、普段の清掃やメンテナンスが少なくて済みます。
- 美観とデザインの自由度: ステンレスの手すりは洗練された外観を持っており、結果多くのデザインに適応できます。また、ステンレスは他の素材と組み合わせても美しい組み合わせを生み出すことができます。
- 多様な用途: ステンレスの手すりは、室内や室外、住宅、商業施設、公共施設などさまざまな環境で利用されます。そして、手すりだけでなく、バルコニーや階段の手すり、手すり付きの手すりなど、多岐にわたる用途があります。
- 高い強度: ステンレス鋼は強度があり、手すりに必要なサポートと安定性を提供します。これにより、使用者の安全性が確保されます。
ただし、注意が必要な点もあります。ステンレスは他の素材に比べてコストが高いことがあり、手すりの設置に一定の予算が必要です。また、表面が滑りやすいことがあるため、手すりの設計や取り付け位置にも気を配る必要があります。
4.ロートアイアン調手すりのデザイン性
かつては、ロートアイアンの手すりを製作するには、パーツをひとつひとつ職人が手作業で造る必要があり、かなりの労力と時間がかかっていました。しかし現在では、さまざまな種類のアイアンパーツが市販されており、これらを選んで組み合わせるだけで、手すりを比較的手軽に製作することが可能です。
そのため、本物のロートアイアンのような美しい見た目を保ちつつ、比較的リーズナブルな価格で手すりを仕上げることができます。結果として、クラシカルな雰囲気を取り入れたい住宅や店舗にも、導入しやすい選択肢となっています。
5.手すり施工例フォトギャラリー
なお、ここではスチール手すりやステンレス手すりなど、カテゴリごとにまとめきれなかった手すり関係の写真をランダムに掲載しています。だからこそ、さまざまなデザインや施工事例を一度にご覧いただけます。
もし気になる手摺が見つかりましたら、スクリーンショットを撮るなどして、ぜひお問い合わせフォームに添付のうえご連絡ください。そうすれば、よりスムーズにご希望のデザインをご案内できます。
手すりは魅せ方次第で色々な空間を演出できます
6.よくある手すりの質問と答え

ナカジーさん!
突然ですが、スキップフロアの階段にも手すりは必要ですか?

階段の高さが1m超なら必要ですが、
1m以下なら法規上は必要ありません。

ところで、階段の手すりの高さって決まっているんですか?

建築基準法には規定がありませんが、
しかしハートビル法では「段鼻から75~80cm」が望ましいとされています。

スチール手すりか、手すり壁かで迷っています。
例えば、手すり壁でも手すりを付けたとみなされますか?

手すりと認められるには、笠木を握れるようにする必要があります。

ところで、縦桟の間隔に規定はありますか?

建築基準法上の規定はありませんが、
私たちが造る時は内法寸法で110mm以下と決めています。

しかし、階段の手すりはどこからどこまで付ければいいんですか?

建築基準法上は「階段」としか規定がされていません、しかし可能な限り連続させるのが基本です。

それと、手すりに強度基準はありますか?

建築基準法上に規定はありませんが、
自主基準等が必要だと思います。

ところで、屋外の階段や傾斜路でも手すりは必要ですか?

屋内では階段に代わる傾斜路には階段と同様で手すりが必要です。しかし、屋外の階段や傾斜路に関しては建築基準法では規定していません。
最後に

実は、手すりに関しては専門家の方であっても、誤った理解をされているケースが少なくありません。そのため、情報の正確性には常に注意が必要です。
ここに記載した内容はあくまで私の見解ですが、とはいえ、ご不明点やご不安な点がある場合には、ぜひ最終的なご判断をされる各地域の自治体にご相談いただくことをおすすめいたします。そうすることで、安心して進めることができるでしょう。
お気軽にお問い合わせください。0955-78-0178受付時間 8:00-17:00 [ 土(第2、4)・日・祝日除く ]
お昼休み(12:00-13:00)は出れません。
※音が出る作業をしている場合、電話の音が聞き取れなくて出れないことがございます。その場合はお手数ですが、しばらく時間をおいてお掛け直しください。