吹き抜けに懸垂バーを設置|家庭用で安全に使える設計とポイント

吹き抜けに懸垂バーを設置した施工事例をご紹介します。

吹抜けに取り付けられた懸垂バー

こんな形で設置が可能です。
今回は吹き抜けにある梁を活用し、空間を活かした設計としています。
限られたスペースでも、安全にトレーニング環境を作ることができます。

市販の器具では設置できない場所でも対応可能です。

詳しくはこちら → Wikipedia(懸垂)

1.結論

吹き抜けでも懸垂バーは設置できる

上部から眺めた吹き抜けの懸垂バー

強度を確保しながら、空間を邪魔しない位置に取り付けることで、家庭内でも安全にトレーニングができる環境を実現しています。

懸垂バーを含め、室内を見渡した写真

弊社では意匠性も重視し、空間に自然と溶け込むデザインを大切にしています。
見た目の美しさだけでなく、日常的に使いやすく、安全に使える設計を心がけています。

2.吹き抜けに懸垂バーを設置するための施工概要

使用する人の条件

・成人男性

・体重:70kg

・身長:169cm

現場の状況

・設置場所:吹き抜け

・下地は吹抜けの梁を利用

お客様から頂いた情報

懸垂バーの上から見た図面
懸垂バーの寸法図

お客様からは、設置イメージとして手書きの図面をいただきました。
当初は90度のコーナーに対して45度×2で設置する計画でしたが、照明器具との干渉があることが分かり、設計の見直しが必要となりました。

このように、実際の住宅では図面通りにいかないケースも多く、現場に合わせた調整が重要になります。

懸垂バーの位置をテープで決めた写真
照明器具との干渉位置

市販品では対応が無理なケースですが、現場に合わせて設計・製作することで問題なく設置が可能です。

実際の製作図面

こちらが実際に製作した図面です。
現場の寸法や干渉条件を踏まえ、最適な形状・寸法で設計しています。

3.懸垂バーの設計ポイント

梱包前の懸垂バー

強度

本製品は、使用者体重70kgを想定し、材料寸法および設置条件をもとに強度確認を行ったうえで設計しています。

概算では、静的な等分布荷重として約113kgf、中央に荷重がかかる場合は約56.8kgfを基準として検討しています。

ただし、実際の懸垂動作では体の動きによる負荷が加わります。
そのため、固定方法や設置条件も含め、安全側となるよう余裕を持たせた設計としています。

また、設置場所の下地状況や使用方法によって必要な強度は変わります。
個別の条件に応じた最適な仕様のご提案も可能です。

高さと使いやすさ

懸垂バーの高さは、使用する方の身長やトレーニング内容に合わせて設定することが重要です。

ぶら下がった際に足が床につかない高さを確保しつつ、安全に使用できる位置に設置する必要があります。

今回はお客様からご指定いただいた寸法をもとに製作しています。

なお、用途や設置環境に応じた最適な高さや位置のご提案も可能です。

安全性

本製品は、安全に使用できるよう、材料・構造・設置方法の各面から設計を行っています。

材料には強度の高いスチールパイプ(STPG)を使用し、使用時にかかる荷重を想定した仕様としています。

また、梁などの下地に確実に固定することで、十分な強度を確保しています。

さらに、懸垂時の動きによる負荷も考慮し、余裕を持たせた設計としています。

市販品では対応が難しい設置条件にも対応できるよう、現場に合わせた設計・製作を行っています。

4.懸垂バーの実際の使用感

懸垂バーにぶら下がったところ
体を引き寄せて懸垂をしているところ
懸垂バーの上に登った写真
フロントレバーを行っているところ

実際に使用した様子です。
しっかりと体重をかけても安定しており、懸垂やトレーニングも安心して行えます。
また、動きのある使用でも不安定さはなく、強度・剛性ともに十分確保されています。

お客様からのお礼のメッセージ
長期出張の時期も重なり、中々取り付けやトレーニングが出来ませんでしたが、やっと落ち着きましたので施工後の写真をお送りさせて頂きます。
想像以上の商品を作って頂きありがとうございました。
マッスルアップも行いやすく、インテリアにも違和感なく馴染んでおりますので、とても気に入っています。
トレーニングはマッスルアップを行ったり肩周りをいろんな方法でほぐしたり鍛えております。

5.このタイプのメリット

・吹き抜け空間を有効活用できる
→ 使われていない空間を活かし、無理なくトレーニング環境を作ることができます。

・見た目がスッキリする
→ 室内の雰囲気を損なわず、インテリアに溶け込む設計が可能です。

・常設できる
→ いつでもすぐに使えるため、継続しやすいトレーニング環境が整います。

6.注意点

・下地の確認が重要です
→ 梁や構造材など、十分な強度のある箇所への固定が必要です。

・設置方法には注意が必要です
→ 下地や設置環境によって最適な施工方法が異なるため、専門的な判断が求められます。

・安全な使用環境の確保
→ 使用時のスペースや万が一の落下リスクも考慮した設計・設置が重要です。

※当社では設置環境に応じたご提案も可能ですので、お気軽にご相談ください。

7.懸垂バーのオーダー製作について

懸垂バーの取付金具の拡大写真

・寸法に合わせたオーダー製作
→ 設置場所やご要望に応じて、一つ一つ製作いたします。

・空間に合わせた最適設計
→ 吹き抜けや梁の位置、干渉物などを考慮し、最適な形状をご提案します。

・強度を考慮した設計
→ 使用条件や体重などを踏まえ、安全性に配慮した設計・製作を行っています。

一般的な既製品では難しい条件にも対応可能ですので、設置をご検討の方はお気軽にご相談ください。

8.まとめ

Lシット(L-sit)系トレーニングを行っているところ

吹き抜け空間でも、設計や固定方法を工夫すれば懸垂バーの設置は可能です。
安全に使用するには、下地の確認が欠かせません。
あわせて、強度を考慮した設計も重要です。

また、設置環境に合わせてオーダー製作を行うことで、安全性とデザイン性の両立が可能になります。

家庭用のトレーニング設備としては、肋木(ろくぼく)や雲梯も人気です。
それぞれの特徴についても解説していますので、あわせてご覧ください。