ロフトはしご『LL-SUPER』の防火区画での取り付け方法
ロフトはしご『LL-SUPER』の防火区画での取り付け方法

え?防火区画だとそのまま壁に取り付けできないの?
ロフトはしご『LL-SUPER(エルエルスーパー)』はデザイン性を重視したロフト用のはしごです。
その為、構造的にはちょっと無理をした部分があります。
よって、壁に取り付ける上で、他のロフトはしごとは違って工夫が必要な場合があります。
ロフトはしご『LL-SUPER』の通常(防火区画外)での取付方法
まず、防火区画での取り付け方の前に通常(防火区画外)での取り付け方の説明をします。
基本、防火区画で必須となる石膏ボードへの取り付けは不可です。
お取り付けの際は、壁の下地となる柱などに硬めの合板を貼り付け、その上からお取付ください。
ロフトはしご『LL-SUPER』を石膏ボードに直接取り付けるとどうなるのか?
以前、現場でロフトはしご『LL-SUPER』を取り付けた際に、本来であれば合板で施工されているはずの下地が、実は連絡ミスにより石膏ボードだったという事例がありました。
その結果、ボルトやビスの下穴を開ける際、石膏がボロボロと崩れ出し、すぐに「これは合板ではない」と気づくことができました。
当然ながら、下地はすべてやり直しとなりましたが、その前に「どうせ壊すのなら」と試験的にロフトはしご『LL-SUPER』を1本だけ取り付けてみたのです。
するとどうなったか?
コーチスクリューボルトを締め付ける段階で、ロフトはしご『LL-SUPER』が石膏ボードの中に数ミリ程度めり込んでいき、壁が凹んでしまいました。
このように、たとえ一見しっかりと取り付けられたように見えても、石膏ボードの中はもろく、繰り返しの使用によって中が崩れてしまい、はしごにガタツキが出たり、最悪の場合落下につながる危険性もあるのです。
壁の中にはこのような感じで固定されます。
※コーチスクリューボルトやタッピングビスはサービスでお付けしています。
・コーチスクリューボルト(9x75)
・タッピングビス(5x50)
ロフトはしご『LL-SUPER』の防火区画での取付方法
防火区画での壁の仕上げは、火災の延焼を防ぐために極めて重要です。なぜなら、壁の仕上げを不燃材料や準不燃材料で整えることにより、たとえ火災が発生しても、その延焼を遅らせたり、場合によっては完全に防いだりすることが可能だからです。
このように、適切な仕上げ材の選定は、安全性を確保するうえで欠かせないポイントとなります。
室内の防火区画での壁の仕上げには、いくつかの種類があります。
- 不燃性の壁紙を使用します。
- 石膏ボードやコンクリートなどの不燃性の材料を使用します。
- 防火塗料を塗ります。
- 防火ガラスを使用します。
ここで問題になってくるのが、石膏ボードでの仕上げの場合です。
防火区画での石膏ボードへの取付方法はこの2つ!
石膏ボードへのロフトはしご『LL-SUPER』の取付方法は
- スチールの板を石膏ボードの間に補強材として入れる。
- 木板を石膏ボードの間に補強材として入れる。
この2つをご紹介します。
防火区画でのスチールの板での壁補強
写真内の壁の白い部分は、実はスチール製の板でできています。厚さはしっかりと4.5mmあり、強度と耐久性を兼ね備えています。
そのため、カラーを壁と同系色でまとめることで統一感を演出するのも良い選択ですし、一方であえて異なる色でアクセントをつければ、空間全体の印象を引き締めるデザインにもなります。
ロフトまでの階高に合わせてスチールの板を製作致します。
ロフトはしご『LL-SUPER』の取り付け穴は基本的に3か所ですが、実は防火区画対応として使用されるスチール製の補強板には4か所の穴が設けられています。この違いにより、より強固な取り付けや安全性の確保が可能となっているのです。
穴が1か所多いのは、実はスチール板自体をしっかりと固定するためのビス穴です。とはいえ、この穴は最終的にロフトはしご『LL-SUPER』で隠れるため、見た目にはまったく気にならなくなります。そのため、機能性と美観の両立が図られているのが特長です。
防火区画での木での壁補強
すみませんが、木は専門外なので板厚や幅などは工務店さんや大工さんにご相談ください。
防火区画への考え方は鉄板と同じで、補強となる木、石膏ボードを貫通させて壁内の柱に固定をします。
※防火区画でも壁内の柱に50mm以上入るような長さのコーチスクリューボルトをご選択ください。
こんなパーツも
これはゴムパッキンです。
過去に数回、ガタツキや音がなるということで製作をしたことがあります。
同じ現場はありませんので、いろいろなことが起こりえます。
解決のヒントとなれば幸いです。